NTTコミュニケーションズ(OCN)を訴えました
NTTコミュニケーションズ株式会社(OCN)に対し、発信者情報開示および、事前の開示請求に対して発信者が開示されなかったことに対する慰謝料として110万円を賠償するよう求める裁判を、東京地裁に対して起こしました。第1回口頭弁論は、2月15日午前10時から、東京地裁713号法廷にて行われます。
この裁判は、匿名の何者かが、2ちゃんねるの「悪マニ管理人、吉本敏洋が企業恐喝?」というスレッドに、当方の個人情報及び親族一覧みたいな個人情報リストを掲載し、当方のプライバシー権および名誉権を侵害したことに関する裁判です。
元となる書き込みは、当方の住所や、悪マニとは無関係な親族5人の住所や電話番号などを列挙した上で、「企業恐喝しているようです」などと虚偽の情報を記載した、非常に悪意のあるものでした。これに対し、2ちゃんねる管理人の西村博之氏に発信者情報の開示を求めたところ、あまりの酷さからか半日も経たず開示を行ってくれました。通常、2ちゃんねるは、なかなか発信者情報を開示しないようなのですが、その西村氏が開示したスピードからも、その悪質性が分かります。
で、2ちゃんねるに書き込んだIPアドレスが、以下のようにOCNの管理するものでしたので、OCNに対して発信者情報開示請求を行ったところ、「『権利が侵害されたことが明らか』であるとは判断できません」という理由で開示を拒否されました。
2ちゃんねるに書き込んだ者のIPアドレス:
p3083-ipbf1406marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp(124.86.157.83) 2007/01/24(水) 23:58:39
これが、名誉毀損かどうか争いのあるようなことであれば「明らかではない」という理屈も分かります。しかし、OCNのようなプロバイダが、「個人情報の掲載には理由がある」と判断するのは非常に不可解です。いくら、プロバイダ責任制限法によって発信者情報を開示する仕組みが出来ていても、全て裁判を行ってからではないと開示されないのでは、被害者の泣き寝入りを助長するばかりです。そこで、このような不法行為がまかり通らないためにも、単に発信者情報開示訴訟を起こすだけではなく、OCNの責任を問うために損害賠償を求める裁判を、起こすにいたりました。
代理人の山口貴士弁護士によると、「賠償が認められるのは、難しい」とのことですが(当然です。簡単だったら、OCNはリスクを考えて、あっさり開示しています)、この裁判に勝てれば、プライバシー侵害を受けている人の救済される道が、大きく開けることになります。「面倒だから、裁判起こされるまで開示しない。大抵の人は、裁判起こさないし」とでも言うようなプロバイダの怠慢を、どうにかしないといけません。
なお、開示された後は、実際にプライバシー侵害を行った本人を訴えることになります。
どうか応援よろしくお願いいたします。
参考リンク:
P.S.
応援の方法の例としては、以下のようなものがあります。
- 傍聴に行く
- 訴訟費用をカンパする
- ブログで取り上げる
- はてなブックマークで、ねぎらいの言葉をつける
【追記】
IPアドレスに、書き込み日時を追加しました。