グロービートジャパンと平和神軍観察会の裁判、第8回その1
3月22日に、グロービートジャパン株式会社が、Webサイト「平和神軍観察会」を刑事告訴した裁判の第8回公判を見に行ってきました。
簡単に概要を説明すると、平和神軍観察会がサイト上で「グロービートジャパンと、カルト宗教団体『日本平和神軍』には密接な関係がある」「ラーメンの売り上げの一部が、カルト団体の資金源になる」と書いたことに対する真実性・相当性を巡って争われています。
平和神軍観察会による主張の関係図
第8回公判では、被告人であるサイト管理者への質問と、黒須英治氏がBUBKA編集部にクレームを行った際の録音テープの確認が行われました。
被告人質問は、警察の取調べの中に、被告人にとって不利な証言(罪を認める供述)があるため、その妥当性を崩すためのものです。以前、ホームオブハート裁判で見た証人尋問と違って、「経緯を明らかにする」と言う感じでは無く、イマイチ何のためか良く分かりませんでした。どうも、警察での証言を裁判でひっくり返せることは、ほぼ100%ありえず、形式的な手続きのようです。警察で事情聴取を受けた時は、警察官が書いた文章を見せられて「これで良いならサインしてください」と言われるのですが、たとえ微妙なニュアンスの違いでも、気になったところはトコトン書き直させないと、後で不利な証拠とされてしまうことがあるようです。
とは言え、警察から、「グロービートジャパンと日本平和神軍は、一体性がある団体だ」「平和神軍は、かなり危険な団体であるから身の危険を感じることもあるだろう」「終わった後、(住所がばれているので)引っ越した方が良い」などと言われ、さらに「相手の弁護士は、検事出身のイケイケだ」「弁護士から、かなり突き上げられているので、出頭に応じないと逮捕せざるを得ない」と言われ、「警察の言うとおりにしないと、いざと言うとき助けてもらえないし逮捕されてしまう」「就職して、まだ3ヶ月しか経っておらず、今逮捕されたら確実に首になり、失業手当も貰えないため路頭に迷う」と思ったとしても、自分の言っていないことを勝手に書かれ、罪を認めたことにされた記録にサインしてしまったのは、被告人の落ち度だと思います。
ところで、今後、普通にブログを書いている一般の人でも、名誉毀損や業務妨害容疑で警察のお世話になる人が数多く出てくると思います。なぜならば、ブログという動かぬ証拠があり、身許を特定するのも警察にとっては簡単だからです。手柄が同じ1件なら、顔しか映らないコンビニ強盗よりも、IPアドレスを調べることで住所・電話番号まで分かってしまうブログの方が楽に決まっています。そして、Winnyのウィルス問題も数年前は「特別な人だけ」の問題でしたが、今では「誰でも」がかかる問題となったように、ブログの問題も数年経てば、「ついウッカリ、『あそこのラーメンは、まずかった』などと書いてしまうこともある。ブログをやらないのが一番の対策だ」などと官房長官がコメントするような事態になるのかもしれません。捕まる人が増えるのは確率の問題、そして偶然、スピード違反の「ネズミ捕り」に捕まるように運の問題です。
そんなとき、警察から「旨い不味いなんてのは、心の中の問題であって、ブログに書く必要なんか無いんだよ」「逮捕されたら、もっと不味い飯を食うことになる」などと脅されたり、「罪を認めてブログを消せば、前科が付かないようにしてやるから」なんて甘い言葉で誘われても、決して折れたりしないでください。私も警察から、「悪徳かどうかなんて、公表する必要は無い」「騙されるのは本人の問題だし、騙された人が出てきたら警察が捜査すればよいだけ」「正義のためにやっているかどうか知らないけど、告発したことで嫌がらせされても、自業自得なので警察は動かない」などと言われて閉鎖を迫られていますが、頑張ります(涙)。
なんか、長くなったので、後半部分は、また今度。
(補足説明) グロービートジャパンは、「ラーメン花月」「豚そば銀次郎」などのラーメンチェーンを展開している株式会社です。