たまたま、デパートで「日本トリム」とかいう会社が、「電解還元水整水器」とやらを実演販売しているのを見かけました。ためしに話を聞いてみると、大変面白い話が聞けたので掲載します。

話を聞いた日: 2008年4月26日

まず、日本トリムが売っているのは、「還元水」を作る浄水器。通常のアルカリイオン水と似ているが、「アルカリイオン水は還元力が無い」のに対し、還元水は「通常よりも還元電位が低いプラチナメッキ電極で作る」ため還元力があるらしい。そして、「普通の水は水のクラスターが分子13個で出来ているのに対し、還元水のクラスターは分子6個からなっており、浸透力が強い」とのこと。なお、クラスターの大きさは「科学者が調べた結果」分かったらしい。

で、水のクラスターが小さいため、「浄水器の水でお茶を薄めると色は薄くなるが、還元水で薄めるとクラスターがお茶の抽出物の間に入るため、お茶本来の色になる」とのこと(写真1)。ここで、紅茶に酸性のレモンを入れると色が薄くなるので、アルカリ性の水を入れると逆に濃くなるんじゃないかと思ったのですが、確証は無いので黙ってました。

写真1) 左: 緑茶を普通の水で薄めた結果、右: 緑茶を還元水で薄めた結果

また、還元水はその名の通り強力な「還元力」とやらを持っており、酸性に傾いた体を正常な状態に戻してくれる作用もあるらしいです。販売員の方が言うには、「体が酸性になると、つかれやすい」し「体が錆びてきて、ガンにもなりやすくなる」とのことなのですが、体が酸性になる原因としては、

  • 農薬
  • 食品添加物
  • 水道水に含まれる塩素系(体内の有機化合物と結合して、次亜塩素酸になるらしい)

などがあるそうです。さらには、飲酒やタバコによっても「活性酸素」が体内に発生するらしいのですが、還元水には「水道の500倍もの水素が含まれている」ため、「ガンも消える」そうです。

そもそも、還元水整水器は医療用として作られているものを家庭用にしたもので、「九州がんセンター」などでは治療用として使われるほど効果のあるものだそうです。そして、病院では「TRiM WATER」なるものを200円で販売しているそうなのですが、それと同じものが蛇口をひねるだけで出てくるため、大変お得とのこと。

ちなみに、最近の米や野菜には農薬が沢山使われており、還元水に浸すと「空気で酸化した農薬が取れる」らしいです。たとえば、精米したお米に浄水器の水を入れると米ぬかで白く濁るだけですが、還元水を入れると農薬が溶け出すため少し黄色く色がつきます(写真2)。

写真2) 左: 精米に普通の水を入れた結果、右: 精米に還元水を入れた結果

これにはビックリしました。農薬の恐ろしさを、実際に目で見れるのですから。一応、帰って調べてみると、

お米を洗浄すると、サーフセラ溶液が黄色に変わるのは?
無農薬米で黄色くなるのはなぜ?
    米の場合は、付着しているヌカとアルカリとの反応により溶液は黄変します。
    ヌカを除去してある無洗米の場合は、ほとんど変色しません。
    減農薬表示の場合も、やや黄色になります。
    溶液はアルカリ性なので…
        * 精白米に付着しているヌカ(脂肪分)と反応
        * 酸化物である農薬と反応
        * 精白米が古くて酸化している
    減農・無農薬が多ければ、より濃い黄色に変わります。

というページを見つけたのですが、きっと関係ないのでしょう。

そのほか、いかに還元水が素晴らしいかは、以下の本に詳しい話が書いてあると紹介してくれました。

とまあ、沢山の効果のある還元水が作れる「電解還元水整水器」が、15年間メンテナンスフリーで、たったの22万5千円らしいです。東証一部上場の信頼ある企業ですし、デパートが怪しい販売方法を野放しにしているはずがありません。水商売ウォッチングの人も見守っているようなので、きっと素晴らしいものなのでしょう。きっと、そうです。でも、私なら絶対に買いませんけどね。

参考リンク:


Tags