迷惑メール22億通を送信した男が、逮捕されたようです。

2008年02月15日(金) 12時07分

迷惑メール22億通を送信 容疑の男を逮捕 警視庁(朝日新聞)

 出会い系サイトなどの広告目的で迷惑メールを架空のアドレスで大量に送信したとして、警視庁は、東京都江東区大島6丁目、アルバイト店員椎名勇気容疑者(25)を迷惑メール規制法違反(送信者情報の虚偽)の疑いで逮捕したと15日発表した。

 業者から請け負って昨年末までの1年7カ月に約22億通を送り、約2000万円を得ていたとみられる。同法の罰金額の上限は、現行の100万円を10倍以上に引き上げる改正が検討されており、椎名容疑者は「法改正の動きを知り、捕まれば大変なことになると思ってやめた」と供述しているという。

 ハイテク犯罪対策総合センターと荏原署の調べでは、椎名容疑者は昨年11月13日に9回、架空のアドレスを使い、出会い系や競馬の勝ち馬予想などの広告メールを不特定多数に送った疑い。

 一昨年5月に江東区白河2丁目のマンションに事務所を設置。ネット上で業者からの広告依頼を受け付け、最盛期には7台のパソコンで1日2〜3時間、メールを送り続けていた。

 迷惑メール規制法は02年施行。05年の改正で、送信者情報を偽った迷惑メールの発信者に対し、行政処分を経ずに直接刑事罰を科せるようになったが、警視庁によると、摘発は全国で今回が4件目という。

朝日新聞の記事によると、1年7ヶ月で22億通、1日2〜3時間、ということなので、色々計算してみました。

まず、全体の容量ですが、私のところに来た日本語spamメールの最新100件の平均容量は 4106バイトでしたので、それを元に計算すると、

全容量 = 4106バイト × 22億通 = 約8400 ギガバイト = 約8.2 テラバイト

になります。

次に、月間転送量および、平均スピードを計算してみると、、

月間転送量 = 約8.2 テラバイト ÷ 19ヶ月 = 約440 ギガバイト

平均スピード = 約440 ギガバイト ÷ 30日 ÷ 2.5時間 × 8bits = 約15Mbps(bits per second)

となり、1ヶ月で500ギガHDDがいっぱいになる容量ですが、光回線のスピードが 30Mbpsくらいあることを考えると、個人でも送れなくは無いかなといった感じです。ちなみに、HD画質の地上波デジタル放送の動画は、24Mbps なので、それよりはちょっと少ないです。

それで、売り上げについては、毎日新聞の記事が参考になります。

2008年02月15日(金) 13時11分

<迷惑メール>25歳男を逮捕 1年半で22億通 東京(毎日新聞)

 出会い系サイトの広告など「迷惑メール」を一方的に送信したとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターは15日、東京都江東区大島6、アルバイト、椎名勇気容疑者(25)を特定電子メール送信適正化法違反容疑で逮捕したと発表した。06年5月〜07年12月に約22億通の迷惑メールを送っていたとみて追及する。

 調べでは、椎名容疑者は07年11月13日、江東区白河2のアパートで、パソコン5台を使って「今すぐ女性と会いたいというお客様のご要望にお答えいたしました!」という内容の出会い系サイトの広告メールなど9件を、送信者情報を架空アドレスに書き換えて送った疑い。

 椎名容疑者はインターネット上のサイトを通じ、送信先のアドレス約80万件を10万円で購入。知人を介して知り合った広告主から出会い系サイトの広告メール送信などを請け負っていた。送信相手がサイトに登録すれば、1件ごとに1500〜2000円の報酬を受け取っていたという。調べに「約2000万円稼ぎ、海外旅行や中古車購入に使った」と供述しているという。

 同法違反容疑での摘発は、警視庁では初めて。【曽田拓】

1件ごとに、1500〜2000円、約2000万円稼いだとのことですから、

申し込み件数 = 2000万円 ÷ 1500円 = 約1万3千件

となり、spamを見て購入に結びつく割合は、

申し込み割合 = 約1万3千件 ÷ 約22億通 = 0.0006 % = 6ppm

となります。メタミドホスの残留農薬基準値(キャベツの場合)は 1ppmですから、6ppmというのは、かなり高いですね(^^;。ちなみに、宝くじの1等が当たる確率は、0.1ppmです。

参考リンク:


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