グーグルとは何か 第1回
先日、「Googleの考え方」と言うセミナーがあり、Google日本法人の村上社長が来ると言うので、有料ですが参加して来ました。
まず、村上社長による「google の現在と、これから」を説明する講演が行われましたが、これがまた凄まじく退屈過ぎで、一瞬「損した!」と思わせられました。普通、大企業の社長となれば明確なヴィジョンを持っていて、Yahoo! の井上社長でも livedoor の平松社長でも、それなりに面白いことを話してくれます。逆の意味で期待を裏切ってくれる村上社長にはビックリでしたが、セミナーの趣旨としては質疑応答がメインのようで、時間の半分ほどは質疑応答となりました。
で、せっかくだから、私も質問してみました。内容としては、こんな感じで、
検索結果の検閲、いわゆる「google八分」について、日本法人としては、どのくらい関与しているのでしょうか?と言うのも、日本法人って何をやってるのか分からないですし、アメリカ本社から見れば、日本法人の社長など、せいぜい担当者レベルな気がしてなりません。
と、ちょっとだけ挑発してみたんですが、軽くかわされました。村上社長は、大人のようです(笑)。でも、講演の内容や、その後の質問で「特許を多数取っていますが、積極的に特許戦略を行うつもりなのか、単に防衛目的なのか教えてください」と言うのに「どうなのか分かりませんし、答える立場にありません」と回答した様子からも、やはり「担当者レベル」のような感じです。ただし、かなり優秀な「営業担当」です。
ちなみに、私の質問に対しては、聞いてもいないのに「よく勘違いされるのですが、検閲のことは認めています。検閲は、非常に忸怩たる思いで、次のような場合に仕方なく行っています」と正当性を長々と説明していましたので、「検閲=悪(evil)」と批判されるのを、多少は気にしているのでしょうか?
それで、他の方の質疑で、個人的に面白いと思った質問は、これ。
質問:
検索結果の「政治的中立性」について、どのように考えていますでしょうか?たとえば、選挙期間中、特定の政党については批判ページの方が見つかりやすいなんて現象が起きたとすれば、問題だと思いますがどうなのでしょう?
回答:
googleでは、検索結果に一切手を加えていません。数学的な計算結果によるページ順位を、そのまま表示しているだけです(だから、中立です)。
どうも、googleの中の人は「何も考えていない=中立」と考えているようです。しかし、「機械的に」なんて説明されると一見中立なように思えてしまいますが、これは全くの詭弁です。これが何故詭弁なのか、長くなったので次回に説明したいと思います。